カーナビ電源バックアップ回路ページ
sorry Japanese only
PAGE作成日 2010/12/23
最終更新日 2012/05/06
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エンジン始動時、ナビの電源が切れてしまいますよね
セルを回してるときだけナビの電源をバックアップする、カーナビ電源のバックアップ回路が完成しました!!



苦節 5年?です
思いのほか難しかったです

私の使用しているカーナビは、富士通テン ECLIPSEの AVN9903HDと言うタイプです
このカーナビは、ACC電圧は電源 ON/OFFの信号として使用しているだけで、
カーナビの主電源としては、BAT端子の方から約 4(A)の電流を必要とします

で、私の乗っている車、 (BLレガシー) で、エンジンがかかるまでに
バッテリー端子とアクセサリー端子はどう電圧が変化するかというと



となっています

黒矢印の部分で ACC電圧が 0Vになってしまうので、ナビも OFFとなってしまいまうし
更に、セルが回っているとき、BAT端子の電圧が 9V程度まで落ちてしまうのもナビを OFFにする原因です

この 2点、セル位置で ACCを 12Vに保ち、BAT電圧も落とさない 12Vに保つ。
これをカバー出来れば、セル回しているときにもナビを電源 ONに保ったままに
しておくことが出来と分かりました

その出来上がった回路はこれです


回路図の右下 2N7000 BATと書いてある FETでコントロールしている RELAYが、
予備BATTERYでカーナビの BAT端子の電圧を維持させるかどうか
その右の 2N7000 ACCと書いてある FETでコントロールしている RELAYが、
保護されたサブバッテリーの電圧で ACC端子を保護するかどうか
PIC 16F88でそれぞれの条件を判断し、コントロールしています

条件は、PICの左側、BATとか ACCとかの車両側の電圧を PICの A/Dコンバータで取り込み、
今のキーの位置が、サブバッテリーで保護しなければならない時なのか?
をプログラムで判断してコントロールしています

上の、キーをひねった時の電圧の推移のグラフがありますが、矢印の部分、
ACC電圧が 0になったとき、2N7000 ACCの RELAYは 5秒 ONにしたままにし、
2N7000 BATの RELAYは、ACCが 0Vに立ち下がった時 (IGNからセルを回す位置までキーを回した時)
に ONとなり BAT端子の電圧をサブバッテリーで保護するように動きます

この回路図は、BSChという回路図を書くソフトを利用させていただきました
回路図のソースファイルはこちら --> CarNaviDelayPICVer20101201.CE3
BSCh使って印刷すると、凄い綺麗に出力できます

せっかく PICで制御するんだから、液晶の画面も付けてしまえと
こんな表示をするようにしてあります

通常画面
BAT電圧、ACC電圧、予備バッテリー電圧
2個のリレーの状態を表示します
電圧表示は、ケタ数の関係から小数点の表示を省略してます

ボリュームは左から、液晶コントラスト、液晶バックライトの明るさ、
電圧比較基準電圧調整のボリュームです

白いケースは 100円ショップの、名刺入れ?カードケースを加工して作りました

画面切り替えSWを押したとき
エンジンスタート回数と、切り替え電圧の設定電圧の表示をします

使用している液晶ディスプレイは SC1602Bと言う、横16文字、縦2列のキャラクター液晶表示器です
秋葉原の通販で購入することが出来ます --> 秋月電子通商

メインの基板です
裏の半田パターンを考えるのが面倒だったのでラッピングで配線しました
見た目が汚いです・・
ラッピングは、何も考えずに、コレとコレ。って配線していくだけなんですぐできあがります
基板の裏で配線はこうした方が良いんじゃないかと考えてると、なかなか先に進まないんです

PICのプログラムはこれです
沢山コメント入ってますが、素人の付けたコメントです、信用しないで下さい
他の方のプログラムもそこかしこに利用させていただいてます、貴重な情報ありがとうございます
CarNaviDelayACCVer0119-1.asm.html
ダウンロードはこちら --> CarNaviDelayACCVer0119-1.asm

1個前に比べ、以下の点が改善されてます
エンジンスタート回数表示の検出方法を、誤検出しないように変更した (してみたつもり)

CarNaviDelayACCVer0106-12.asm.html
ダウンロードはこちら --> CarNaviDelayACCVer0106-12.asm

更に 1個前に比べ、以下の点が改善されてます
ACC電圧の数値が、液晶の更新レート早すぎて読めなかったのを修正 (サンプリング回数増やして、更新間隔も延ばした)
その他、SUBバッテリー電源、切り替え電圧の数値についても、サンプリング回数を増やしました
エンジンスタート回数表示の検出方法を、誤検出しないように変更した (してみたつもり)
画面切り替え SWを、押すと切り替わるようにした。(今までは押しているときに 2画面目だった。押してないとダメなので面倒だった)

更に 1個前のバージョン
CarNaviDelayACCVer1116-1.asm.html
ダウンロードはこちら --> CarNaviDelayACCVer1116-1.asm


補足説明 (2重線は修正済みの項目)
・OPアンプ(LMC662)は、ただ素通りさせてるだけなので付けなくても大丈夫です
・OPアンプの電源は 12Vを加えて下さい
・このバックアップ回路で保持する時間は 5秒ほどですが、(私のナビで) 4(A)程度電流が流れます
 私が取り付けた WP1.5-12というバッテリーで、4A流すと 11.5Vになってます
 (pdfのグラフ 4.5Aの線の一番左で 11.5Vになってる)
 電流を流したとき、ナビを ONし続けられる電圧を維持できなければ意味ありません。バッテリーの選定に気をつけましょう
次は 12V2.3Ah WP4B-512V2.3Ah WP4A-BS が良いかなと思ってます

赤点線の部分は電流が流れますから、太めの線にして下さい
その他はラッピングワイヤーで大丈夫です

・BAT電圧は綺麗に読めますが、ACC電圧はチラチラして綺麗に読めません
 サンプリングの間隔、回数、もしくは表示間隔の修正が必要と思います
・使ってる RELAYに 5Vのタイプを選んでしまったので 7805は 1Aタイプが良いです
 通常の IGN位置の時、ACCリレーは常時 ON状態なので 78L05では持ちません
・逆流防止のダイオード、なるべく電圧低下の少ない物と思って電圧降下を実際測定して選びましたが
 CTB-34も MBR4045PTも、ショットキーバリアダイオードというタイプだったようです
 極微電流 10mA程度逆流してしまい、キー OFF位置の時、車両のバッテリーの電圧が低めの時など
 極一部の条件の時、予備バッテリーで PICが動いてしまいます
 予備バッテリーの消耗激しいようならショットキーでないタイプにする必要があります
・キーOFF位置でも PICは動作し続けます。この時 12Vが 15mA程度流れていますが
 気にすることもない電流だと思うので PICも液晶も ONのままにしてあります
 (液晶バックライトと RELAYは OFFになります)
エンジンスタート回数のカウントが正確じゃないような気がする。多めにカウントしてるような感じがします
 プログラムの再考が必要かも
・プログラムは、速度の必要な部分、遅くて良い部分、サブルーチン化して流れる回数を変えてみました
・液晶表示は、一文字一文字変化しているかを判定して、変化している部分だけを更新させてます
・バッテリー抜いても忘れないよう、エンジンスタート回数は EEPROMに書き込んでいます


よーし俺も作ってやる!
って思っても、これだけの情報で同じのが作れるとも思えません
まるで同じ物が出来上がっても、車の特性 (ACCの立ち下がりで作動させてもダメとか)があるかもしれません
多分私が自分の車の電圧を測定したところから、同じように作業を進めなければダメだと思います


失敗例

この PICを使った回路にたどり着くまで、色々な回路で失敗してます

一番初期のバージョン
カーナビの ACC端子だけ 10秒Delayをかませたみたバージョン

下の回路図の四角で囲ってある 10秒 Delay回路って部分です

テスターで計っていたら、セル回しているとき ACCの端子が 0Vになってるのを発見し、なんだコレじゃん!
との安易な発想から回路を考えて作ってみた

色々試行錯誤して、ちょうど 10秒間(ぐらい) RELAYを保持出来るよう、抵抗(100kオーム)とコンデンサー(100マイクロF)の放電時間で調整して作ってみました
しかし、取り付けてみて分かりました
セルを回しているとき、 BAT端子自体が NAVIの RESETかかるほど電圧降下してしまうので、
アクセサリー電源を 12Vに維持しているだけでは NAVIはリセットしちゃうんだな
と orz orz ボツ


第 2段

サブバッテリーを付けてみた
BATTERYと書いてあるのがサブバッテリーです
サブバッテリーは、WP1.2-12で、秋月電子って通販で 1250円でした
PICバージョンで使っている物と同じ物です

エンジン止まっているとき、サブバッテリーから車両側に電気を供給しても仕方が無いと言うか、
サブバッテリーは小さいバッテリーを選んだので、車両側へ電力供給するのは無理なので、
逆流防止のダイオードを付けて、コレだったら大丈夫だろう!

と思ったが、セルを回してもナビが止まらず調子良く働くのは 2ヶ月ぐらい
気が付くと、セル回したときカーナビにリセットがかかるようになってくる
最初は、冬で寒くなってきたからサブバッテリー弱ってきたのかな??
とか思っていました
1回はサブバッテリー交換してみましたが、やはり 2ヶ月ぐらいでバッテリーがダメになります

良く回路を考えると、エンジンかかっていないとき、車両のバッテリーはそれほど電圧が高くはないので
カーナビへの電力はサブバッテリーが全て受け持ってしまい、4Aの電流を常時放電していたようです
信号待ちの間とはいえ 1分ほどを毎日何回もです
年中放電充電を繰り返すことになっていた、俗に言うディープサイクルな使い方を、小さい安物のバッテリーにさせていました
数ヶ月しかバッテリーが持たなかったのも仕方の無いことなのだと思います
小さい安いバッテリーさん、過酷な使い方してゴメンなさい

年中バッテリーの交換が必要と言うのももったいない貧乏が出るので、これまたボツ
PIC版に至る

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